前科・前歴の意味や生活への影響とは(生活編)

犯罪を犯すなどして警察沙汰になると、前科や前歴というものが付く場合があります。それでは、前科、前歴の意味を確認した上で、前科、前歴の生活への影響を見ていきましょう。

前科・前歴の意味

前科とは、前に刑罰に科された経歴を示すものです。犯罪を犯したことにより起訴され、裁判所にかけられた結果、有罪判決が確定すると前科がつきます。有罪判決の種類には、死刑、懲役、罰金、拘留、科料があり、執行猶予がついていたとしても、前科があることには変わりがありません。

前歴とは、前に犯罪の捜査をされた経歴を示すものです。逮捕されなくとも、検挙されると、警察官や検察官による捜査が開始するため、前歴がつくか否かに逮捕の有無は一切関係ありません。

前科前歴の記録は一般に公開されない!

前科前歴の存在や内容は、記録として残されます。これにより警察官や検察官は、立件された被疑者に前科や前歴があるかを確認できるようになります。

しかし、前科や前歴があるか否かは、その人にとって一番知られたくない個人情報の一つです。そのため、前科前歴の記録は非常に厳格に保存されており、たとえ家族であってもその内容を照会等により確認することはできません。

ただし、注意が必要なのが、インターネットや報道機関の情報です。記事やニュースで取り上げられるような犯罪を犯してしまうと、実名で報道されるなど、一般に犯罪の事実が公開されてしまう場合があります。インターネットが普及した現在においては、このような情報は長年インターネット上に残されてしまうため、インターネットの情報で知られてしまう場合もあり得なくはありません。

前科が生活に与える影響

前科が法律上生活に与える影響はほぼ無いといってもよいでしょう。前科が離婚事由になることもありませんし、ローンの審査を通過できなくする事情にもなりません。とはいえ、注意が必要なのは、前科により信頼関係が崩れうることや、前科がつく過程で信頼を失いうるということです。例えば、前科を隠していたことにより、夫婦の関係が取り返しのつかないほどに崩れてしまえば、家族として生活を続けるのは困難になってしまうでしょうし、刑務所に入っている期間に借金の返済をすることなく放置していれば、返済が滞ったことを信用情報機関に記録されてローンの審査が通らない状態になってしまうことも考えられます。

また、海外渡航をする方は注意が必要です。パスポートは前科があっても取得することができますが、渡航先の国によっては、ビザの取得を断られる自由になる場合があります。

前歴の場合には法律上の制限はない

他方で、前歴がつく場合には、起訴猶予だけでなく、嫌疑不十分や嫌疑なしの判断がされた場合もあり、無実の罪で検挙された場合も含めて検挙された場合にはすべて前歴がついてしまいます。裏を返すと、このような曖昧な状態の経歴だけをもってして、法律上何らかの制限をすることはできないので、前歴が法律上就職や生活上の足かせになることはありません。

ただし、上記のように事実上の問題が生じるうることは、前科の場合に似たものと考えうるといえます。

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